歯を残す治療法-インプラントを検討する前に-





インプラントについて、より詳しく知りたい場合は『インプラント治療とは?』の記事もご覧ください。

歯を残せる可能性があります。

例えば、歯の根に膿がたまる根尖病巣などにより他医院で歯を抜かねければならないと言われ、インプラントを検討して相談に来られる方の中には、歯を残すことが可能な人もいます

筒井歯科では、インプラントの技術に自信がありますが、「可能な限り歯を残すこと」を前提にして治療計画を立てます。

歯を残すための治療として、高い技術をもつ歯科医院でしか提供できない治療法も行うことができます。

インプラントの名医

歯根端切除術:歯の根の病巣で歯を抜かないといけない場合

むし歯が神経に到達してしまった場合には、通常、歯の神経を取り除く「根管治療」を行います。神経を取り除いた歯は、歯の根の部分に感染が残り、膿がたまるなどによって、強い痛み、炎症が起きる場合があります(「根尖病巣」や「歯根嚢胞」と呼ばれます。)。そういう状況と症状が根管治療のみでは改善しないことも多く、最終的に抜歯に至ることがあります。
当院では根管治療だけでは治癒しなかった歯をマイクロスコープを用いた歯根端切除術で救える可能性があります。


治療手順
歯根端切除術では、歯からではなく、歯ぐき側から直接、歯の根の先の患部を取りのぞく外科処置を行います。
感染部を取り除いたあと、歯の根の先を切り、MTAセメントという殺菌力と骨と歯を再生する力のある素材を詰めます。
治療後、時間をかけて感染部の骨が再生していきます。
適切に処置が行えた場合、高確率で歯を抜かなくてすむようになります。

※MTAを用いた歯根端切除術は自由診療です。
費用
¥81,400/1歯(前歯)(税込)
¥95,700/1歯(臼歯)(税込)
治療期間
10日〜2週間程度 (1回目に治療、2回めに抜糸を行い完了です)
(半年後に検査)
リスク
歯や根の部位によって処置できない場所があります。


マイクロスコープとMTAセメントを用いて適切な処置が行えた場合の抜かなくてすむ確率は94%であるとペンシルバニア大学の臨床研究により報告されています。(ex. Setzer FC et al. 2010)

より詳しい内容はこちらもご確認ください
外部リンク:日本口腔外科学会|口腔外科相談室

治療対象

・根管治療をすでに行っており、痛みや腫れが続いている場合
・歯の根が曲がっているなど、根管治療を完全に行うのが難しい場合
・歯の土台を外して中の治療を行うことが難しい場合
・被せものをセラミックでおこなっている場合など、被せものを外したくない場合

歯を残す歯根端切除術(アピコエクトミー)

意図的再植:歯の根の病巣で歯を抜かないといけない場合

再植とは、事故などで歯が抜けてしまった場合に、歯を元の位置に戻す治療であり、意図的再植とは、歯の根の先に病巣がある場合に、一旦歯を抜き、直接患部を治療して、歯を戻すという治療法です。再根管治療や、歯根端切除術が適応では無い場合に選択肢に入ります。
歯の根は、歯根膜という細胞の膜で覆われていて、膜の細胞が死なない限り、一度抜いても高確率で元に戻ります
一度歯を抜くことで、直接治療ができなかった患部を治療できるので、歯を残すことが出来る可能性が生まれます。
歯根膜が死なないように、抜いた歯はすぐに細胞培養液に浸し、1時間以内に治療を終わらせます。

治療手順
1. 歯を抜き、細胞培養液に浸す
2. 抜いた歯の根をマイクロスコープを用いて治療する
3. 抜いた歯が埋まっていた部分の病巣を治療する
4. 抜いた歯を元に戻す


意図的再植の成功率(5年後に残っているか)は、88%であるというメタ解析による報告があります。(e.g. Dr. Heidrun Schaaf, IMJH. 2016 May;Vol-2, Issue-5.)※メタ解析とは、複数の関連論文をまとめて分析することで、より信頼性を高くする手法です。

対応している歯科医院の少ない治療法ですが、適応症例であれば、抜かなければならない歯を88%という高確率で残せる治療です。 歯ぐきや骨を削ったりはしないので、治療中も後も痛みはほぼありません

より詳しい内容はこちらもご確認ください
外部リンク:歯とお口のことなら何でもわかるテーマパーク8020


※意図的再植は自由診療です。
費用 112,200円/1歯(税込)
治療期間 経過観察を含め約3ヶ月
リスク 歯の根の表面が吸収されてしまう場合がまれにあります。抜歯時に歯が割れてしまったり、再植がうまくいかず、抜けてしまう可能性がありますので、抜かなければならなくなった歯の最終手段の治療です。

治療対象

・歯の根に病巣ができて歯を抜かなければいけないと言われた方
・歯の根が割れて、歯を抜かないといけないといわれた方
・歯根端切除術ができない場合、たとえば下顎の奥歯や病巣が骨の内側にある場合

意図的再植

エクストリュージョン:歯が歯ぐきに埋もれてしまった場合

エクストリュージョン(歯根廷出)とは、矯正治療の仕組みを用いて、歯を引っ張り出す治療のことです。

歯が割れてしまったり、むし歯によって歯が歯肉に埋もれてしまうと、被せものを製作することができないので、歯を抜く以外に治療法がなくなる場合がありあります。

そのような場合に、歯肉に埋もれてしまった歯を引っ張り出す治療がエクストリュージョンです。歯が歯肉より上に位置するようになれば、被せ物を造ることが可能なので、歯を抜かずにすみます。

※エクストリュージョンは自由診療です。
費用 110,000円(税込)
調整料 3,300円(税込)
治療期間 3ヶ月程度(引っ張り上げる程度による)
リスク 歯の根の長さが短くなるので、負荷に弱くなる可能性があります。状況によっては、処置後に歯ぐき及び骨の形を調整する場合があります。

よくあるご質問

Q. 痛みはありますか?
A. 弱い力で引っ張り上げるため、痛みはほぼありません。ただ、はじめの数日は違和感を感じる方が多いです。

Q. 治療中の見た目はどの様になりますか?
A. 仮歯をつけて、装置は見えないようにするのでご安心ください。

治療対象

・歯が割れてしまったり、むし歯などによって歯ぐきより下に歯の表面が来てしまっている場合
・前歯

歯を残す治療-エクストリュージョン-

歯を抜く前に、一度ご相談ください。

「歯の根に病巣ができている」「歯が歯肉に埋もれてしまっている」が理由で歯を抜かなければいけない、と言われた方でも歯を残すことが出来る場合があります。インプラントは歯を失った場合にはメリットがとても多い治療ですが、やはり自分の天然の歯に勝るものではありません

大阪の筒井歯科では、インプラントの技術を磨きつつ、歯を残すことを最優先に考えておりますので、歯を抜かないといけないと言われた方は、是非ご相談下さい

>>当院の院長のご紹介はこちら

執筆者 総院長 筒井隆史

執筆者

医療法人悠生会
理事長/総院長 筒井隆史

ニューヨーク大学歯学部インプラント科卒

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