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歯科医師はインプラント治療をしない?すすめない理由やおすすめする人・しない人の特徴を解説

「いい歯科医師はインプラント治療をしないのは本当ですか?」と聞かれることが稀にあります。

そこで本記事では、そんな疑問にお答えします。また歯科医師がインプラント治療を推奨するケースとしないケースや、インプラント治療を「おすすめする人」の特徴と「おすすめしない人」の特徴をあわせてご紹介します。

当院では、インプラントに対する疑問や不安にお答えします。無理に治療をすすめることは一切ありません。インプラントに関することでお悩みの方はぜひ最後まで読んで、インプラント治療が自分に合っているか確認してください。

いい歯科医師はインプラント治療をしないと言われる噂は本当?

結論として、歯科医師自身も家族もインプラント治療を選択するケースは多いです。ただし、インプラントは歯を失ったときの治療なので、歯のプロである歯科医師が歯を失うことがそもそも少ないと考えられます。
歯がなくなった時の治療

歯を失ってしまったときの治療方法として、入れ歯、ブリッジ、そしてインプラントがあります。それぞれの治療にはメリットとデメリットがあるので、年齢・健康状態・口腔内状態・治療費などをもとに総合的な判断をしたうえで、最適な治療法を考えた結果としてインプラントを選択したり、ブリッジ・入れ歯を選択したりすることは、一般の人も歯科医師も変わりません。

大切なことは無条件にインプラント治療が良いか悪いかで決めることではなく、治療の選択肢のメリット・デメリットを比較し、症状や希望から総合的に判断して治療法を選択することです。

そのためにも、歯科医師が、インプラント治療をすすめないケース・すすめるケースを下記で紹介します。

歯科医師が「インプラント治療をしない方がいい」とすすめない6つのケース

歯科医師がインプラント治療を推奨しないケースがあります。では、どのような場合にインプラント治療を推奨しないのでしょうか。歯科医師がインプラント治療をすすめない主なケースは以下のとおりです。
インプラントをおすすめしない人

  • 外科手術によって神経や血管へ影響がある
  • 健康状態によって治療ができない
  • 顎の骨の量が足りない
  • 治療費をとにかく抑えたい場合
  • 絶対に短期間で治療したい場合
  • チタンアレルギーの場合

それぞれのケースを詳しく解説します。

外科手術によって神経や血管へ影響があるケース

歯科医師がインプラント治療をすすめない1つ目のケースは、外科手術によって神経や血管へ影響がある場合です。
独立行政法人国民生活センターによれば、痛み・出血・インプラントのぐらつきや脱落だけでなく、麻痺・痺れ・神経への影響(圧迫・損傷)なども手術による症例として挙げられます。ただし、これらの症例は、技術が不足している歯科医師が行った場合や、そもそもCTを用いて安全な手術ができるか確認せずに行われている場合が多いです。

堅実な歯科医院であれば、治療前の段階でCTを撮影し、神経や血管の位置を確認してからインプラント治療を行います。その際に、神経や血管を避けてインプラントを安全に埋入することが難しいことが判明する場合があります。その場合はインプラント治療をおすすめしない・お受けすることができない、といったことになります。

健康状態によって治療ができないケース

健康状態によってインプラント治療ができないケースには、以下のような状況が含まれます。

  • 骨粗しょう症や糖尿病など、骨の健康に影響を与える全身疾患がある場合
  • 糖尿病・心臓病・肝疾患等の全身疾患の持病をお持ちの場合
  • 免疫系の疾患や自己免疫疾患を患っている場合
  • 抗凝固薬や免疫抑制剤などの特定の薬を服用している場合

これらの状態は、インプラントの成功率を低下させたり、術後の合併症リスクを高めたりする可能性があります。そのため、歯科医師は患者様の全身的な健康状態を慎重に評価し、インプラント治療の適否を判断します。場合によっては、健康状態の改善や専門医との連携を経てから、インプラント治療を検討することもあります。

▶ 「インプラントができない場合」 詳しくはこちらをご覧ください

顎の骨の量が足りない場合

インプラント治療は顎の骨にインプラントを埋入する治療であり、顎の骨が弱い場合や骨の量が少ない場合には、インプラントを骨に固定できなくなります。つまり、インプラント治療で失敗してしまうリスクが高くなってしまいます。

ただし、顎の骨を増やす骨造成手術をすることによって、インプラント治療ができます。しかし、骨造成手術は比較的難易度の高い手術であり、すべての歯科医師が対応できるわけではないため、インプラント治療を断られることも少なくありません。

当院ではGBR法(骨造成誘導法)による骨造成治療に対応しています。これまで治療が困難だった部位のインプラント治療ができるようになるため、インプラント治療をしたくても顎の骨に問題がある場合はお気軽にご相談ください。
GBR

治療費をとにかく抑えたい場合

治療費 治療期間

歯科医師がインプラント治療をすすめない3つ目のケースは、治療費が高額になる場合です。

インプラント治療は基本的に保険外診療(自由診療)であるため、他の治療よりも比較的治療費が高額です

インプラントの費用相場は1本につき約30〜50万円程度であり、高品質な素材や麻酔の使用によって、さらに治療費がかかることもあります。

医療費控除や分割払いができるデジタルローンもございますが、とにかく治療費を抑えたい場合は、保険適応の入れ歯かブリッジの治療がおすすめです。

絶対に短期間で治療したい場合

インプラント治療は治療期間に数ヵ月から1年程度かかります。治療期間が1週間から1ヶ月程度の入れ歯・ブリッジと比べると、治療期間が長くなります。

しかし、近年では抜歯直後にインプラントを埋入する「抜歯即時インプラント」を導入している歯科医院も多く、治療期間を短縮できるケースもあります。当院でも、骨の量と質が十分な場合、インプラントの手術日に仮歯をいれることが可能です。
それでもとにかく短期間で治療したい場合は、入れ歯かブリッジの治療がおすすめです。

チタンアレルギーの場合

チタンってどんな金属?

インプラントは人体組織になじみやすい性質のチタンでできており、金属アレルギーが発症することはほとんどないものの、極稀にチタンでアレルギー反応が出る方もいます。そのような場合にはインプラント治療を行うことができません。

インプラント治療をおすすめする4つのケース

インプラント治療をすすめないケースもあれば、当然おすすめするケースもあります。歯科医師がインプラント治療をおすすめするのは主に以下の4つのケースです。

  • 自分の歯と同じような噛み心地を求めている患者様
  • 自然な見た目や美しい口元を求めている患者様
  • 耐久性が求められている場合
  • 周囲の健康な歯を削りたくない場合

それぞれ詳しく解説します。

自分の歯と同じような噛み心地を求めている患者様におすすめ

噛む力はインプラントが一番強い

インプラント治療では人工歯根(インプラント体)を顎の骨に埋入して上部構造(被せ物)を被せることで、骨と結合してしっかりと固定されるため、天然歯と同じような噛み心地や噛み合わせが実現可能です。

入れ歯では力を入れて噛むことが難しく、噛み合わせのズレが生じることがあります。
ブリッジは噛むことはできますが、噛む力が支えている歯に集中するため大きな負担がかかります。

自分の歯と同じような噛み心地を求めている患者様にはインプラント治療がおすすめです。

自然な見た目や美しい口元を求めている患者様におすすめ

インプラントは見た目がきれい

インプラント治療がおすすめな2つ目のケースは、患者様が自然な見た目を求められている場合です。

インプラントの素材に使われることが多いジルコニアは、自然な色味や質感を再現できることが特徴です。また、歯科技工士によって他の歯になじむように緻密に設計されています。

当院では技工所が併設していることから、ジルコニアのオールセラミックが標準仕様となっています

金属が目立つ差し歯や入れ歯とは異なり、インプラント治療ではより自然な見た目の歯を手に入れられます

耐久性が求められている場合

インプラントの平均寿命

インプラント治療がおすすめな3つ目のケースは、耐久性を求められている場合です。

インプラントの平均寿命は10〜15年程度とされており、定期的なメンテナンスを行えば、20〜40年程度使い続けられることもめずらしくありません

寿命が3〜4年程度の入れ歯や7〜8年程度のブリッジと比べても、インプラントが長持ちすることがわかります。

耐久性や再治療しないですむことを重要視している患者様にはインプラント治療がおすすめです。

周囲の健康な歯を削りたくない場合

インプラント治療がおすすめな4つ目のケースは、周囲の健康な歯を削りたくない場合です。

インプラント治療は本来、歯があった場所にインプラント体を埋入して自立させるため、周囲の健康な歯や歯茎には影響がありません

ブリッジの場合、周囲の残っている歯を削り、周囲の歯に支えてもらう必要があります。入れ歯の場合も金属の留め金を残っている歯に掛ける必要があり、日々負担を掛けることになります。
ブリッジの治療

特に、ブリッジは、失った歯の隣にある健康な歯を削る必要があります歯は削られると弱くなるため、その健康な歯までも失う可能性が高くなってしまいます。

残った歯を守るためには、インプラント治療がおすすめです。

インプラント治療がおすすめな人の3つの特徴

インプラント治療がおすすめな人の主な特徴は以下の3つです。

  • ブリッジができず、入れ歯がどうしても嫌な人
  • 他の健康な歯を失いたくない人
  • 見た目がきれいな歯にしたい人

ブリッジができず、入れ歯がどうしても嫌な人

インプラントは自立・独立しています

インプラント治療をおすすめする1つ目の特徴の人は、ブリッジができず、入れ歯がどうしても嫌な人です。

ブリッジは、失った歯の両隣の歯をを支えにして橋のように掛ける治療です。1歯を失っただけであればブリッジ治療ができますが、複数の歯を連続で失っている場合はブリッジ治療ができません。また、一番奥の歯を失った場合も、橋をかける歯がないのでブリッジ治療ができません

歯を失ってしまった場合、選択肢は入れ歯とインプラントですが、入れ歯はどうしても嫌という方は多くいらっしゃいます。実際に入れ歯ではしっかりと違和感なく噛むことは難しく、また取り外して日々メンテナンスする必要もでてきます。

それに対して、インプラント治療は咀嚼力や噛み合わせが回復しやすく、周囲の健康な歯を傷つけることがありません。また取り外しも必要なく自分の歯のように過ごすことができます

そのため、ブリッジができず、入れ歯がどうしても嫌な人は、インプラントが残された選択肢になります。

他の健康な歯を失いたくない人

インプラントなら

インプラント治療をおすすめする2つ目の特徴の人は、他の健康な歯を失いたくない人です。

インプラント治療では、顎の骨に人工歯根(インプラント体)を埋入して人工歯を装着するため、隣接する歯に影響を与えません

ブリッジの場合は、隣接する健康な歯を削るため、支えとなる歯に負担をかけます。また、部分入れ歯の場合には、バネをかける歯に負荷がかかってしまいます。

歯を削ることは、歯の強度が衰えます。噛む力は想像以上に大きな負担を歯にかけるため寿命を縮めてしまいます。残った歯を守りたい方にはインプラント治療がおすすめです。

見た目がきれいな歯にしたい人

見た目が綺麗な歯に
歯の色合わせ

インプラント治療をおすすめする3つ目の特徴の人は、見た目がきれいな歯にしたい人です。

人工歯根(インプラント体)の素材にはセラミックやジルコニアなどが使われることが多くあります。ジルコニアは色も白くて審美性に優れているため、自分の歯と同じような仕上がりになることが特徴的です

当院はジルコニアのオールセラミックを標準で採用しているため、天然歯に近い見た目を実現できます。

職業柄、人と話すことが多い人や美しい口元を重視したい人はインプラント治療がおすすめです。

インプラント治療をおすすめしない人の3つの特徴

インプラント治療をおすすめしない人の主な特徴は以下の3つです。

  • タバコをやめられない人
  • 歯科医師や医師の言うことを守れない人
  • 歯磨きやケアができない人

タバコをやめられない人

インプラント治療をおすすめしない1つ目の特徴の人は、タバコをやめられない人です。

インプラント治療では、顎の骨と人工歯根(インプラント体)を結合させるために、血流が豊富である必要があります。

しかし、喫煙によってインプラントや歯周組織の血流を悪化させ、インプラントと骨の結合や手術による傷の回復を遅らせることにつながりかねません

また、インプラント治療前に禁煙や減煙をしても治療後に再度喫煙すると、感染症のリスクが高くなります。

インプラント治療を受ける場合には禁煙や減煙は避けられないため、タバコをやめられない人にはおすすめできません。

歯科医師やその他の医師の言うことを守れない人

インプラント治療をおすすめしない2つ目の特徴の人は、歯科医師の言うことを守れない人です。

インプラント治療を受ける際、歯科医師や他の医師から禁煙・食事・薬の服用などに関する注意を守ることが重要です。これらの指示を無視すると、インプラントと骨の結合ができなかったり、手術後のリスクが高まります。

喫煙は血流を悪化させて術後の傷の回復を遅らせるだけでなく、インプラントの定着を妨げ、感染症のリスクを高めます。また、不適切な食事や栄養不足は体の回復力を低下させ、傷の治癒を遅らせることも珍しくありません。

さらに、歯科医師の指示通りに薬を服用することが不可欠です。血液凝固に影響を与える薬や免疫抑制剤などは、手術前後に調整が必要な場合があります。これらの指示に従わないと、出血や感染のリスクが高まります。

インプラント治療の成功率を高め、合併症のリスクを最小限に抑えるためにも、歯科医師の指示を守ってください

歯磨きやケアができない人

インプラント治療をおすすめしない第3の特徴の人は、歯磨きやケアができない人です。

歯磨きを怠ると、インプラントの周りにプラーク(歯垢)が溜まりやすくなり、インプラント周囲炎を引き起こすことがあります。これはインプラントを支える骨や組織を破壊する原因となり、せっかくの治療が無駄になってしまいます。

インプラントに限らず、どんな治療であっても歯磨きやケアなしでは治療後の状態を保つことはできませんが、費用が高くて期間も長いインプラント治療はおすすめできないと考えます。

インプラント治療で後悔しないために歯科医院を選ぶ際の3つの注意点

インプラント治療で後悔しないためには、歯科医院を選ぶ際に注意しなければいけないことがいくつかあります。歯科医院を選ぶ際の主な注意点は以下の3点です。

  • 経験や実績が豊富な歯科医師が在籍している
  • 治療法や治療計画の説明をしっかりしてくれる
  • 歯科医院の設備が充実している

経験や実績が豊富な歯科医師が在籍している

こんな歯科医院は技術がある

歯科医院を選ぶ際の1つ目の注意点は、経験や実績が豊富な歯科医師が在籍していることです。

インプラント治療にはさまざまな知識と技術が求められます

インプラント治療は外科手術をともない、骨の高さや厚みが不足している場合には骨造成手術も必要です。そのため、外科手術・噛み合わせ治療・移植治療・審美治療など複合的な知見や技術をもとに、状況に応じて最適な治療をしなければいけません。

インプラント治療を含めて、さまざまな分野の知識や技術がある歯科医師は決して多くはありません。そのため、経験や実績が豊富な歯科医師が在籍し、インプラント治療の症例数が多い歯科医院を選ぶようにしましょう。

治療法や治療計画の説明をしっかりしてくれる

歯科医院を選ぶ際の2つ目の注意点は、治療法や治療計画に関する説明をしっかりしてくれることです。

歯科医師のなかには患者様にいい部分ばかりを説明し、治療法を選択させる人もいます。また、治療費が明確化されていない歯科医院も存在します。

そのような歯科医院を選択してしまうと、想定していた治療内容と異なり、治療前後で後悔しかねません。

どのような治療でもメリット・デメリットの両方を説明し、患者様が納得した治療法を行ってくれる歯科医師を選ぶようにしましょう。

歯科医院の設備が充実している

CT
歯科顕微鏡

歯科医院を選ぶ際の3つ目の注意点は、歯科医院の設備が充実していることです。

高度で緻密な技術が求められるインプラント治療を成功させるためには、機器や設備が充実している必要があります。具体的には、オペ室や無影灯だけでなく、歯科用CTやレントゲンなどが挙げられます。とくにCTは必須と考えてよいかと思われます

歯科医院のサイトを確認することで、設備の充実度を事前にチェックしておきましょう。

▶ 筒井歯科の設備と機材について

まとめ|インプラントのことは筒井歯科へお気軽にご相談ください

信頼できる歯科

歯科医師によって、インプラント治療を選択するケースもあれば、しないケースもあります。インプラント治療をするかどうかで歯科医師の良し悪しを一概には判断できません。

インプラント治療で後悔しないためには信頼できる歯科医師としっかり話をすることが必要です。相性もありますので、違和感を感じたらセカンドオピニオンも大切です。

インプラント治療を検討している方のなかには、治療内容や費用面で疑問や不安を抱く方も少なくないでしょう。

当院では、患者様に対して良いと思われる治療の選択肢をご提示し、費用とメリット・デメリットをしっかりと説明して選択していただいたうえで治療に進むよう徹底しています。

治療を受けるかどうかは相談後に決めていただいてもちろん問題ございません。インプラント治療をお考えであれば、まずはお気軽にご相談ください。

▶ 筒井歯科のカウンセリングの予約はこちら

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