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GBR(骨誘導再生法)のインプラント治療とは?メリット・デメリットや流れ、費用相場を解説

GBR(骨誘導再生法)のインプラント治療とは?メリット・デメリットや流れ、費用相場を解説

骨が不足していてもインプラントができる

顎の骨の高さや厚さが不足していることによって、インプラント治療を断られるケースがあります

しかし、GBR(骨誘導再生法)による治療を行うことによって、そのような方でもインプラント治療を受けられることができます
インプラント治療の一環として利用されているGBRがどのような治療法であり、そしてどのようなメリット・デメリットがあるのか気になる方も少なくないでしょう。

そこで本記事では、GBRの概要やメリット・デメリット、GBRが必要となる原因などを解説します。インプラント治療をご検討中の方はぜひ参考にしてください。

当院ではさまざまな治療でできるだけ患者様のご要望を実現できるようなご提案を心がけています。インプラント治療をお考えであれば、まずはお気軽にご相談ください。

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インプラントの歯科治療「GBR」とは?

GBR

GBR(Guided Bone Regeneration)とは「骨誘導再生法」と呼ばれる顎の骨を増やす治療のことです。

インプラントは、顎の骨が失われる(顎の骨が不足している)という問題がある場合、手術ができないことがあります。
そのようなケースで顎の骨の高さや厚さが不足している状況で使われるのがGBRによる治療法です。

顎の骨の再生を促すGBRでは、骨の移植とは異なり、新しい骨が再生されるようにする点が大きな特徴のひとつです。

インプラントを埋入するための十分な骨がないことからこれまで手術が受けられなかったような方でも、GBRによって、インプラント治療を受けられるようになります

GBRで治療する3つのメリット

GBRで治療することによって患者様にとっては以下のような3つのメリットがあります。
GBRのメリット

  • 顎の骨の厚みや高さが足りなくても骨を補える
  • インプラントの安定性が向上する
  • 必要な部分に必要な分だけ骨組織を再生できる

それぞれのメリットを具体的に解説していきましょう。

顎の骨の厚みや高さが足りなくても補える

GBRで治療する1つ目のメリットは、顎の骨の厚みや高さが足りなくてもそれを補えることです。

インプラント治療を受けるには、十分な量の顎の骨が欠かせません。そのため、骨の高さや厚さが足りない患者様はインプラント治療を受けられないケースもあります。

GBRがない従来の治療では、なくなった歯を補うための人工歯(ブリッジや入れ歯など)が必要でした。

しかし、GBRを施した治療によってインプラントの土台となる骨の高さや厚さを補えるため、これまで治療を受けられなかった患者様でも安心して受けられるようになりました。

インプラントの安定性が向上する

GBRで治療する2つ目のメリットは、インプラントの安定性が向上することです。

インプラントを成功させるためには、適切な位置に配置することが重要です。

しかし、顎の骨の量が不足していると、インプラントを埋入する位置に制約が生じることがあります。骨が不十分な状態でインプラントを無理に挿入すると、インプラントが骨にしっかりと結合しづらくなり成功率が低下します。また感染のリスクが増加することも珍しくありません。

このような問題を防ぐためには、GBRの治療法を用いることで、インプラントを最適な位置に配置し安定性を確保できます。これにより、インプラントの寿命が延びることが期待できます。

必要な部分に必要な分だけ骨組織を再生できる

GBRで治療する3つ目のメリットは、必要な部分に必要な分だけ骨組織を再生できることです。

GBRの治療では、骨補填材を使って骨の再生を促します。骨補填材とは、骨が不足している部分に利用することで、顎の骨の代わりとなってくれる骨の再生には必須の材料のことです。つまり、顎の骨を再生したい部分にピンポイントで骨組織を再生できます。

このように、適切な場所に適切な量の骨補填材を使用することによって、これまで骨の量が不十分であったインプラント治療も骨組織の再生によって可能になります

GBRで治療することには多くのメリットもある一方でデメリットもあります。GBRで治療する主なデメリットは以下のとおりです。

  • 比較的腫れや痛みが出やすい
  • 治療期間が長くなる
  • 治療費用が高くなる

比較的腫れや痛みが出やすい

骨造成の痛みと腫れ

GBRで治療する1つ目のデメリットは、比較的腫れや痛みが出やすいことです。

GBRの治療を行う際には、歯ぐきを切開するなどの外科的処置が必要となります。そのため、他の外科手術と同様に腫れや痛みがともなうことがあります

手術中は麻酔を使うため、あまり痛みは感じませんが、手術後3〜7日間が腫れのピークです。手術後すぐに腫れるケースもあります。

腫れや痛みを和らげるためには、以下のような方法があります。

  • 激しい運動や飲酒を控える
  • 痛み止めなどの処方薬を適切に使用する

このようにGBRの外科手術がともなうことから比較的腫れや痛みが出やすいため、歯科医師の指示を守り、少しでも回復を早められるように対策をしましょう。

治療期間が長くなる

GBRで治療する2つ目のデメリットは、治療期間が長くなることです。
その理由は、GBRの治療によって顎の骨が完全に再生するまでには3ヵ月〜6ヵ月程度かかるためです。

結果として一般的なインプラント治療よりも治療期間が長くなります

GBRとインプラント手術を同時に受けることで、長くなることを抑えることができる場合もございます。

治療費用が高くなる

GBRで治療する3つ目のデメリットは、治療費用がGBRの費用の分、高くなることです。

GBRの治療は自由診療(保険外診療)です。GBRの治療費とインプラントの治療費は別途かかります。GBRの治療費は、骨を増やす量によって異なり、おおよその相場は5〜15万円程度であり、インプラントの治療費と合算することになります。

自由診療(保険外診療)の治療にかかる費用は歯科医院によって大きく異なります。カウンセリングなど治療を始める前に具体的な治療費を確認されることをおすすめします

顎の骨がなくなってGBRが必要となる3つの原因

顎の骨がなくなった場合にGBRの治療が必要となります。では、どのようなことが原因となって顎の骨がなくなるのでしょうか。主な原因は以下の3つです。

  • 抜けた歯の放置
  • 入れ歯やブリッジの装着
  • 歯周病の進行

抜けた歯の放置

抜けた歯を放置していると

顎の骨がなくなってGBRが必要となる1つ目の原因は、抜けた歯の放置です。

抜けた歯をそのまま放置していると、急激に痩せてしまいます。本来、顎の骨には歯から刺激が伝わりますが、歯が抜けることによって、歯を支えていた顎の骨に刺激がなくなります。

抜けた歯を放置したままにしておくと、徐々に顎の骨は痩せていき、最終的にはなくなってしまいかねません。いざインプラント治療をするとなると、骨の量が不十分で手術が受けられない恐れがあります

インプラント治療を検討している場合には、抜けた歯をそのまま放置せずにできるだけ早めに歯科医師に治療してもらいましょう

入れ歯やブリッジの装着

顎の骨に刺激が伝わらない

顎の骨がなくなってGBRが必要となる2つ目の原因は、入れ歯やブリッジの装着です。

抜けた歯を放置して治療していない場合と同様、入れ歯やブリッジを装着しても顎の骨には刺激が伝わらないため、徐々になくなっていきます。

入れ歯やブリッジを装着すると、噛むことや見た目をある程度もとの状態に戻せます。

しかし、顎の骨に埋入する人工歯根の役割を果たすインプラントとは異なり、入れ歯やブリッジでは骨に刺激が伝わりません

歯周病の進行

歯周病-歯周ポケット

顎の骨がなくなってGBRが必要となる3つ目の原因は、歯周病の進行です。

歯周病は赤く腫れて出血しやすい状態から徐々に進行すると歯肉の破壊につながります。重症化すると、顎の骨が溶け、歯が抜けてしまいます。このとき、顎の骨の状態によっては、そのままインプラントすることができず、顎の骨を増やす治療が必要になる場合があります。

また、歯周病自体の進行を止めてからインプラント治療を行うことも大切です。

インプラントの歯科治療「GBR」の手順【3ステップ】

インプラントの歯科治療「GBR」の主な手順は以下のとおりです。

  1. 骨補填材を入れる
  2. メンブレン膜で覆う
  3. 骨が再生されるまで待つ

GBRの治療

それぞれ順番に解説します。

ステップ1:骨補填材を入れる

まず、骨補填材を入れます。

顎の骨が失われた部分は、そのままでは自然に骨が再生することはありません。

そこで、骨の再生を助ける方法としてGBRの治療が役立ちます。GBRの治療では、人工の骨補填材を使用することが特徴的です。

骨補填材には、体内で吸収されるタイプとされないタイプがあります。吸収性のものは、骨が再生してくるとともに徐々に体に吸収され、自分の骨と入れ替わります。

一方、非吸収性の補填材の役割は、体内で分解されずにそのまま残り、長期間にわたり骨の形を保つことです。これによって、必要な骨の量をしっかりと維持できます。

ステップ2:メンブレン膜で覆う

骨補填材を入れたあとは、メンブレン膜で覆います。

骨補填材を入れるだけでは顎の骨はうまく再生しません。なぜなら、顎の骨の周りには歯肉があり、歯肉の再生が骨よりも早いためです。そのため、骨補填材を入れても、骨が再生する前に歯肉がそのスペースを埋めてしまうことがあります。

そこで、GBRの治療では骨補填材を入れた後に「メンブレン膜」と呼ばれる特殊な膜を骨と歯肉の間に設置することによって、骨の再生を優先させることが可能です。

骨が再生するために必要なスペースを確保し、歯肉が骨の再生を妨げるのを回避します。これにより、顎の骨が効果的に再生する環境が整えられます。

ステップ3:骨が再生されるまで待つ

骨補填材を入れてメンブレン膜で覆えば、あとは骨が再生されるまで待つだけです

GBRによる治療後は、骨が完全に再生するまでに時間がかかります。手術後の回復には通常、4ヵ月から6ヵ月程度が必要です。

GBR治療にかかる費用相場

骨を増やす量によって費用は異なりますが、GBR治療にかかる一般的な費用相場は1本の歯に対して5万円から15万円程度です。

また、GBRによる治療は自由診療(保険外診療)になるため、全額自己負担となります。

ただし、インプラント治療は医療費控除の対象です。

医療費控除の詳細はこちらをご覧ください。医療費控除の仕組みだけでなく、還付金の目安や申請方法まで深く理解できます。

▶ 医療費控除の詳細を確認する

GBR治療の術後の5つの注意点

GBRの治療を受けた後にはいくつか注意を払うべきことがあります。
主な注意点は以下の5つです。

  • 患部を刺激しない
  • 患部を下にして、うつ伏せにならない
  • 処方された薬を服用しない
  • アルコールを過剰摂取する
  • タバコを吸いすぎない

患部を刺激しないことが大切です。痛みを感じても指で触れるような刺激は控えるようにしましょう。患部を下にしてうつ伏せになることも同様です。出血や骨の変形が起こる恐れがあります。

また、薬の飲み忘れや自己判断での薬の中断などをすると、症状の悪化につながります

アルコールの過剰摂取・タバコ・激しい運動など血液の循環に影響を与えるような行動も控えた方がいいでしょう。

GBRのインプラント治療は当院へお任せください

GBRのインプラント治療は、これまで顎の骨の高さや厚さが不十分であることから、インプラント治療を受けられなかった方でも受けられるようになった治療法です

必要な部分に必要な分だけピンポイントで骨を再生できる点もメリットのひとつです。

当院ではさまざまな治療でなるべく患者様のご要望を実現できるようなご提案を心がけています。

治療を受けるかどうかは相談後に決めていただいても問題はありません。
インプラント治療をお考えであれば、まずはお気軽にご相談ください。

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