なぜ血液検査・血圧測定が歯科医院で必要？

なぜ血液検査が歯科医院で必要なの？

歯医者さんで治療を受ける時に
「血液検査の結果」の持参や「血圧の測定」が
必要だと言われたことはありませんか？

患者さまの健康を配慮して安全な治療のために、
これらのことをお願いすることがあります。
患者さまのからだの状態をより詳しく知る必要があるからです。

血液検査でわかること

血液検査で採血した血液中の血球成分の結果は、
患者さまのからだの状態を反映しています。
健康な状態であれば血液の成分や細胞数は、ほぼ一定を保っていますが、
不調があるときは、数値が増減します。

血液の状態を調べることで、体の状態をチェックできるのです。

血液検査によってわかる主な病気は次のとおりです。

歯医者の血液検査で必要な項目は？

1. 一般血液検査（血液学検査）

体内で炎症がおきているかどうかや出血の傾向や貧血の有無などがわかります。

歯科の治療は外科的な処置を伴います。
血が止まりにくくないか、
主に造血機能の異常や血液の凝固、
血液の固まり（血栓）を溶かす線溶機能を調べます。

2. 生化学検査

主に、肝機能、腎機能、糖尿病の有無を調べます。

3. ウイルス、免疫血清学検査

感染症の有無を調べます。

糖尿病が持病の場合、

・傷の治りが悪い傾向や歯周病と関係があると言われており、
また、そのほかの病気で服用している薬の影響で
・血が止まりにくかったり、
からだの状態が歯科治療に影響を与える恐れがあります。

抜歯や歯茎の切開の歯科治療を安全に行うために
患者さまの血液検査の結果をお持ちいただきたい場合があるのです。

また、血液検査の結果が問題ないとされた場合でも
からだの状態について把握するための大切な情報です。

血圧測定が必要な理由

時には痛みやストレスを感じやすい歯科の治療は、
患者さまの血圧が上昇する傾向があります。
血圧があがると心臓に負担がかかります。

治療前・治療中の血圧の変動を知ることは、
偶発症（治療の前中後に、循環系・呼吸系・中枢神経系などの系統に
意図しない異常が生じること）を防止し、安全に治療するための重要な情報です。

歯科治療と血圧

血圧がコントロールされていない高血圧の患者さまは、
血圧が大きく変動することが知られています。

歯科治療の緊張で血圧が上がり過ぎ、頭の血管に問題が起きたり、
血圧が下がり過ぎて、血液の循環が悪くなり命の危険につながるなど、
最悪のケースもおこり得ます。

当院では
歯科治療の緊張の原因となる痛みに配慮して、
可能な限り精神的、身体的ストレスを少なくリラックスした状態で
治療ができるよう尽力しています。

筒井歯科の「痛くない・怖くない治療」の実現をめざして

高血圧の方は特に「抜歯」と「麻酔」の注意が必要です

高血圧の方は、場合によっては

・抜歯の際、
血が止まりにくい症状があったり、
・局所麻酔で
一時的に血圧が上がったりします。

このように高血圧の方は慎重に観察する必要があります。

※ 血圧を薬でコントロールされている場合は心配いりません

インプラントの治療の時に血液検査や血圧測定は必要ですか？

インプラントの治療は歯茎を切開し、顎の骨にインプラントを埋め込む外科手術です。

歯のこと、お口の中の状態、患者さまの持病のことなどの把握はもちろんですが、

血液検査で「血が止まりにくくないか」
「外科手術を受けることができる体調かどうか」など、
患者さまの全身の健康状態を把握しておく必要があるため、
血液検査の結果をお伺いすることがあります。

また、事前に血圧測定をお願いする場合もあります。
普段の血圧の数値（平均血圧）を歯科医院が把握することで、
術中の血圧の変化を観察し、治療の続行が可能かどうかを診たり
他にも、血圧が高い場合は、治療中に脳出血や脳梗塞など引き起こす可能性もあるため、インプラントの治療の前にかかりつけの内科医と相談、確認を取りながら治療をすすめたりする場合もあります。