オールオン4の失敗・リスクとは?【治療する前に知ってください】
どんな治療でも、失敗する可能性や、望み通りの結果が得られないことは起こります。
しかし、インプラント治療の中でも、大きな治療であるオールオン4の治療を受けるのであれば、失敗はなんとしても避けたいと思われるかと思います。また、失敗とはいえないまでも、想像していた結果と違う、ということも考えられます。
満足行く治療のために、治療を開始する前に、しっかりメリット・デメリットと治療のゴールについて歯科医師と相談することが大切です。
ここでは、その参考のために、治療前に知っていただきたい、オールオン4の失敗・リスクについて解説します。
オールオン4の失敗の原因
- ・インプラントが適切に埋入されていない・かみ合わせがおかしい<技術不足>
- ・インプラントが骨と結合しない<1%程度の確率でおきます>
- ・インプラント周囲炎で抜け落ちてしまう<天然歯同様ケアが必要です>
- ・望んだ歯の色、形じゃない<技術不足・相談不足>
インプラントが適切に埋入されていない・かみ合わせがおかしい<技術不足>
インプラントは噛む力を支えるためのものです。そして、噛む力というのは、想像より強いものです。インプラントへ適切な力のかかり方をするように埋入しないと、インプラントに負荷がかかり、最悪の場合抜けてしまいます。
とくにオールオン4の場合は、噛む力のすべてをインプラントだけで支えることになるので、この「噛む力のコントロール」がとても大切です。ほんの少し角度や位置がずれるだけで、力のかかり方が変わりますので、技術と経験が求められます。
また、インプラントの埋入だけではなく、被せ物も大切です。被せ物の形でかみ合わせが決まるので、インプラントに無理な力がかからないように設計する必要があります。
CTがあり、インプラントの実績があるのはもちろんのこと、オールオン4の経験も豊富な歯科医師から治療をうけることをおすすめします。
インプラントが骨と結合しない<1%程度の確率でおきます>
インプラントは、骨と結合することで、しっかりと固定されます。(オセオインテグレーションといいます)
しかし極稀に、インプラントの手術後、骨との固定がうまくいかない場合があります。
これは、どんな名医でも起こりえます。
およそ、1%くらいの確率かと思います。
この場合は、再手術をするとしっかり固定できる場合がほとんどです。
当院の場合は、インプラントと骨が固定できなかった場合は、無償で再手術を行います。
インプラント周囲炎で抜け落ちてしまう<天然歯同様ケアが必要です>
オールオン4も、天然の歯と同じようにケアが必要です。インプラントは虫歯にはなりませんが、歯周病に似た、インプラント周囲炎という病気にはなります。インプラント周囲炎を防ぐには、虫歯や歯周病と同様に、毎日のお家でのケアと、定期的な歯科医院でのケアの両方が大切です。
望んだ歯の色、形じゃない<技術不足・相談不足>
オールオン4は全ての歯を一気に変えるので、患者様が望む歯の色や形にしやすいです。(例えばインプラント1本の場合、そこだけ白くしても他の歯から浮いてしまいます。)
ここで、注意していただきたいのは、歯の色や形は、多くの人が思う以上に、少しの違いでイメージが変わります。
なんとなく白い歯が入ればいいやと思って治療を受けたあとに、思ったより白すぎた、もっと白くしたかったなど、後悔しないように、しっかり相談して歯の色を決めてください。
また、歯の形に関しては笑ったときにどのように見えるかを考えて、歯科医師と歯科技工士で設計するものですが、
ここも希望があれば、遠慮せずに伝えましょう。